進路でケンカになったときの解決法

進路で悩む

私の塾での出来事を例に、
親子のコミュニケーションの大切さについて。

 

 

自分の希望を押し付ける母親

 

教室見学希望の中3親子と3者面談をしました。

 

志望高校を聞き、指導の仕方を説明する会です。

 

高校受験志望校が決まらないときは

 

子どもの方に志望高校を聞くと、
公立高校の普通科を答えました。

 

するとお母さんが、
え〜、初めて聞いた!」と
驚くと同時にため息をつきました。

 

イヤな予感がしましたが、
お母さんの希望を伺うと、
国立高専に進んでほしいとのこと。

 

さらにお子さんに向かって
「公立普通科行ってもどうせ勉強しないんだから、
就職して働きなさいよ!」と怒鳴り始めました。

 

そして私に向かって
「先生、全国どこでもいいので、
国立高専に入れてください!」と
怒った顔のまま言い放ちました。

 

私はお子さんの方に向き直し
「機械とか電気とか建築とか
興味あるの?」とたずねました。

 

「ありません。イヤです。」

 

「お母さん、本人が希望してません。
それに現実問題として、
今から国立高専は無理です。」

 

残念ながら、偏差値40で
偏差値60以上で倍率2倍の高専は
必死に頑張っても届かないことを
お母さんに伝えました。

 

「公立高校行って何するの?
したいこともないんでしょ?
じゃあ、高専行きなさい!

 

私は話を続けても無駄だと判断し、
親子の方向性が一致していないと、
勉強には集中できません。

 

ご家庭でじっくり話し合いをなさって、
塾はそのあとですね、と打ち切りました。

 

親のエゴや見栄は置いておく

 

子どもとコミュニケーションを取ろうとせずに、
一方的に決めて従わせようとする。

 

なぜそのような対応になるのでしょうか?

 

大人のプライドやエゴや見栄がそうさせるのだと思います。

 

子どもの成長とか幸せより、
自分の感情が勝ってしまっているのでしょう。

 

たしかに国立高専に行けば就職に困ることはありません。

 

しかし、留年ののちに退学する子も一定数います。

 

一方の公立普通科でも
良い師や友人との出会いがあって
将来の道が開けるかもしれません。

 

母親も日常のストレスやイライラがあるのでしょうか、
視野が狭く想像力が足りなくなっています。

 

もちろん私も将来の不安やストレスはあります。

 

プライドもエゴも見栄もあります。

 

けれど、それを子どもや生徒におしつけるのは
違うと理解しているつもりです。

 

なぜそうなのか聞く

 

私の塾の授業で生徒が寝ていたとしましょう。

 

もちろん、一瞬は腹が立ちます。

 

こっちは一生懸命授業をしているのに、
寝やがって!と思います。

 

でもそのまま寝かせておいて、
授業後に「なぜ寝てしまったのか」聞いています。

 

  • 試合前で部活動が長くて疲れてしまった。
  • 深夜にスマホでゲームをしていた。
  • 体調がよくなくて最近よく眠くなる。

 

いろいろな理由があります。

 

そして、理由を聞いた後は
どうすればいいか一緒に考えるようにしています。

 

アイディアを出し合えば、
必ず何か解決の糸口が見つかってきます。

 

第三の案を一緒に考える

 

進路にしても同じです。

 

お母さんは工業系に就職させたい。

 

子どもは工業に興味はなく普通科に進みたい。

 

互いに意見をぶつけ合うだけでは並行線です。

 

そこで、2つとは異なるアイディアを考えましょう。

 

  • 普通科で就職する手はないか?
  • 普通科で将来を模索してから専門学校はどうか?
  • 工業ではなく商業科ならどうか?

 

落ち着いて話し合えば、
必ず第3の案が出てくるものです。

 

そして何より、
お子さんの幸せとは何なのか
少し立ち止まって考えましょう。

 

お子さんの将来について悩んだときは、
「こうじゃなきゃダメ!」と決めつけず、
少し俯瞰して考えましょう。

 

心に余裕があるときに、
親子でよく話し合いをしましょう。

 

 

反抗期の子・勉強しない子の対応ガイドブックはこちら


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